いのちのたび博物館コレクション大集合

北九州私立自然史・歴史博物館いのちのたび博物館

どころ

第1章 モノから読み取る私たちの暮らし

1 身を飾る

花嫁衣装 【堀切辰一コレクション】

花嫁衣装

縮緬(ちりめん)地に吉祥文である松竹梅・鶴亀を染めと刺繍で仕上げています。元は武家の女性が小袖の上に羽織っていた「打掛け」と呼ばれるもので、後に花嫁衣装としてももちいられるようになりました。

簪 【秋吉源右エ門コレクション】

簪

江戸時代までは黒髪のままが良いとして飾りを付けませんでしたが、江戸中期頃から簪(かんざし)が付けられるようになりました。櫛や笄に比べると実用性よりも装飾性が重んじられる用具でしたが、そのほとんどに耳かきが付いていました。

本小札縦色替威二枚胴具足 【博物館甲冑コレクション】

本小札縦色替威二枚胴具足

見せかけの小札(こざね)ではなく、一枚一枚の小札から札(さね)が作られた高級品です。紺・紅・白の三色糸(紐)を縦に威(緒通)し、色鮮やかな仕上がりとなっています。吹返部分には三階菱紋が入っており、小倉新田藩(1万石)の藩主小笠原氏の所用と伝わる優品です。

2 食を彩る

キュウセン 【西海区水産研究所旧下関庁舎標本】

キュウセン

この標本は、西海区水産研究所旧下関庁舎(現在は廃止)で水産資源研究のために長年蓄積された魚類コレクションのうちのひとつです。北九州周辺ではギザミあるいはベラと呼ばれ、塩焼きや吸い物、煮付けなどで賞味される魚です。

菓子型 【福田屋コレクション】

菓子型

趣向を凝らした彫りの木型は、18世紀後半以降から使われるようになりました。松竹梅や吉祥文などの意匠が好まれ、落雁などの干菓子を作るのに使われました。

3 豊かに暮らす

100円札、江戸時代の貨幣 【難波江初治コレクション】

江戸時代の貨幣
100円札

江戸時代になって、幕府は全国統一の金貨・銀貨・銭貨を発行しましたが、改鋳が繰り返されて純度が変化し、計量貨幣も通用、藩札など紙幣も発行されました。明治維新後は「円」を単位として、さまざまな紙幣や硬貨が発行されました。

引き札 【秋吉源右エ門コレクション】

引き札

引札は商店や商品の宣伝、開店や売り出しの案内のために配られたチラシで、江戸時代から明治時代までさかんに作られました。特に年始の挨拶の品として得意先に配られることが多く、現代の企業が顧客にカレンダーを配るのと似ています。七福神や鶴亀・松竹梅などのめでたい絵柄が好まれました。

大正走馬灯 パッチン 【片山正信コレクション】

大正走馬灯 パッチン

「パッチン」は「めんこ」のことで、自分のめんこを相手のめんこにたたきつけ、その風圧で裏返っためんこを貰うという遊びです。めんこの表には有名な武将や当時のヒーローなどが描かれ、大正・昭和の男の子は夢中になって遊びました。

第2章 モノが語る自然と歴史

1 生きものの世界

シオン 【皿倉山植物コレクション(原田英子コレクション)】

シオン

かつて皿倉山には草原が広がっていましたので、草原性植物のシオンが生育していても不思議ではありません。ところが、この植物は、福岡県では生育していない植物なのです。工事の際に運ばれてきた機材や土などに、タネが紛れ込んでいたのかもしれません。

シオマネキ 【三宅コレクション】

シオマネキ

シオマネキは片方のハサミが大型化した、干潟に生息するカニです。近年では護岸工事などにより、全国的に干潟が減少傾向にあり、それに伴い本種の個体数も減ってきています。

ホンドオニヤドカリ 【三宅コレクション】

ホンドオニヤドカリ

ホンドオニヤドカリはヤドカリの中でも比較的大型の種です。
学名はAniculus miyakeiであり、三宅博士への献名として名付けられています。

アサヒガニ 【三宅コレクション】

アサヒガニ

アサヒガニはカニの中でも原始的なグループのカニです。曾塚コレクションでもアサヒガニの化石が展示されています。現生と過去のアサヒガニを見比べてみるのも楽しいかもしれません。

ヒシガニ 【三宅コレクション】

ヒシガニ

ヒシガニはとても大きなハサミ脚を持つカニの仲間です。このウォーターポンププライヤーのようなハサミを使って、巻貝などの殻を割って食べると考えられています。

各種コブラ類、ブラックマンバ、ガラガラヘビなどの液浸標本 【橋元コレクション】

各種コブラ類、ブラックマンバ、ガラガラヘビなどの液浸標本

各大陸に生息する毒ヘビたちの標本です。中には、噛まれると命を落とすくらい強い毒をもつ種もいます。いずれも、法律の改正により今では個人が入手することは困難なものばかりです。

ビルマニシキヘビ全身骨格標本 【橋元コレクション】

ビルマニシキヘビ

約3mのビルマニシキヘビの全身の骨格です。背骨の数が非常に多く、体を柔軟にくねらせることができるようになっています。また頭の骨には隙間が大きく、餌を飲み込む際にはこの隙間をさらに広げることができるので、ニワトリくらいの大きさなら簡単に丸呑みできてしまいます。

オオサイチョウ 【動物園等寄贈標本コレクション】

オオサイチョウ

東南アジア・インドの熱帯雨林に生息している大型の鳥で、大きなくちばしが特徴です。繁殖期のメスは、木のうろの中にこもって子育てをします。

キングペンギン 【動物園等寄贈標本コレクション】

キングペンギン

動物園や水族館の人気者、ペンギンの仲間です。こちらは西鉄到津遊園(現・到津の森公園)でかつて飼育されていたものです。

オオミズナギドリ 【動物園等寄贈標本コレクション】

オオミズナギドリ

海洋上をダイナミックに飛行する海鳥です。こちらは小倉北区で保護されたものの、残念ながら亡くなってしまった個体を標本にしたものです。

ヒミズ、コウベモグラ毛皮(フラットスキン) 【吉田博一コレクション】

ヒミズ、コウベモグラ毛皮

九州を中心に行われたネズミ類やモグラ類の研究資料です。小型哺乳類では種の特徴を表す毛皮と頭骨が保存されてきました。

2 大地のすがた

アシヤブンブク 【永島コレクション】

アシヤブンブク

北九州市内から採集された約3000万年前のウニの化石で、たくさんの個体が集まって保存されています。昔話に因んだ名前のブンブクチャガマ科というグループに含まれます。

キタクシノハクモヒトデ 【永島コレクション】

キタクシノハクモヒトデ

約70万年前の化石です。保存状態の良いたくさんのクモヒトデが折り重なるように残された見事な標本です。当時の海底で、高い密度で暮らしていたことが伺えます。

フォンタネリセラス・フォンタネレンゼ 【原田コレクション】

フォンタネリセラス・フォンタネレンゼ

下関市内のジュラ紀の地層から採集された約1億8000万年前のアンモナイトの化石です。フォンタネリセラスは、ぐるぐるとゆるく巻いた殻が特徴で、日本のジュラ紀のアンモナイトの中で有名なものの一つです。

アサヒガニ 【曾塚コレクション】

アサヒガニ

現生のものは食用としても利用されるアサヒガニの化石です。沖永良部島の260万年前よりも新しい時代の地層から見つかった標本で、大きくて保存状態の良い立派な化石です。

プロトプテルム類(大腿骨) 【亀井コレクション】

プロトプテルム類(大腿骨)

北九州市藍島産出の絶滅した海生鳥類プロトプテルム類と考えられるほぼ完全な大腿骨です。これまでに研究されている大腿骨より小さいサイズです。下の母岩から化石が完全に外せる状態にクリーニングされています。

プロトプテルム類(胴椎) 【亀井コレクション】

プロトプテルム類(胴椎)

北九州市藍島産出の絶滅した海生鳥類プロトプテルム類と考えられるほぼ完全な胴椎です。ほぼ完全にクリーニングされており亀井氏の技術の高さも伺える標本です。黒い文字は採集された年月日で記録もしっかりとしています。

プロトプテルム類(足根中足骨) 【亀井コレクション】

プロトプテルム類(足根中足骨)

北九州市藍島産出の絶滅した海生鳥類プロトプテルム類の足根中足骨の指に繋がる部位と考えられます。おそらく岩の表面に骨の断面(画像の前側)が出ていただけではないかと思われます。現地でこの断面を見逃さない亀井氏の観察眼が伺える標本です。

3 人の歴史

門司文書 【中世文書コレクション】

門司文書 門司文書 四十「門司親胤譲状」
門司文書 門司文書 五十二「門司依親軍忠状」

門司氏は鎌倉時代から戦国時代まで現在の門司区一帯を支配した領主です。子孫が全6巻の巻子に仕立てた古文書を今日まで伝えてきました。当館では、歴史博物館時代から北九州に伝わる古文書の調査研究を進め、貴重な中世文書を広く紹介してきました。

第3章 学校のコレクション

1 学ぶためのコレクション

アホウドリ 【旧門司北高校コレクション】

アホウドリ

アホウドリは伊豆諸島・小笠原諸島・尖閣諸島で繁殖する大型の海鳥ですが、乱獲によって一時は絶滅宣言が出るまで減少しました。この標本のラベルからは「小笠原島」の文字が読み取れます。

オオハクチョウ 【小倉高校コレクション】

オオハクチョウ

明治時代後期に青森県で採集されたものです。 学校からの寄贈標本には、このように古くて貴重なものが含まれていることが少なくありません。

カッショクペリカン 【旧築上中部高校コレクション】

カッショクペリカン

南米沖で採集されたものです。ラベルには、ペリカンの別名である「ガランテウ(伽藍鳥)」の文字が記されています。

ビロードキンクロ 【伝習館高校コレクション】

ビロードキンクロ

嘴(くちばし)が特徴的なカモの仲間です。学校からの寄贈標本は傷んでいるものが多いですが、なかにはこの剥製標本のように保存状態の良いものもあります。

2 調査が築いたコレクション

ノコギリソウ 【小倉高校コレクション】

ノコギリソウ

明治時代に採集された資料です。現在は、園芸用などとして栽培されている植物です。明治時代には、すでに栽培されていたことがわかります。

キキョウ 【筑紫中央高校コレクション】

キキョウ

1966年に筑紫中央高等学校の生物部の皆さんが長崎県対馬市で、採集された資料です。秋の七草の一つであるとおり、私たちにとって身近な植物でした。しかし最近では、草原の減少などのため数が減ってしまいました。

夏井ヶ浜遺跡出土土器 【八幡高校コレクション】

夏井ヶ浜遺跡出土土器

八幡高等学校から寄贈された土器で、郷土部の皆さんが遠賀郡芦屋町の夏井ヶ浜遺跡から採集したとされています。古墳時代の土師器(はじき)の甕(かめ)です。